【感想】「悪党一家の愛娘、転生先も乙女ゲームの極道令嬢でした。~最上級ランクの悪役さま、その溺愛は不要です!~」最上級ランクのイケメンヒーローが美少女ヒロインに振り回されるシチュが好きな方にオススメの本!
「可愛いな、フランチェスカ。愛しているから、どうか俺を退屈させないでくれ」
「私は、あなたが悪党だろうと絶対に見捨てない」
ゲームの世界に転生した前世裏社会勢力の孫娘が普通の人生を歩むべく奮闘しているうちに、最上級ランクの悪役ヒーローに執着されてしまったラブストーリー
『悪党一家の愛娘、転生先も乙女ゲームの極道令嬢でした。~最上級ランクの悪役さま、その溺愛は不要です!~ 』作者:雨川 透子
小説家になろうで連載している、転生悪役令嬢の一作品。
雨川先生の書籍化シリーズ最新作(※2023年5月時点)です。
雨川先生の作風として、シリーズ序盤はヒーローのデレ行動が非常ソフトで、時にわかりずらい印象を持っていたのですが、本作は1巻目にもかかわらずすごいデレ度!
元々ハイスペックヒーローがヒロインに振り回され、転がり落ちる展開が大好きなので、読み終えた時は、待ってました!と手を叩いて喜んだくらいでした。
私が良かった!と思った点をまとめますので、購入を考えている方はぜひ参考にしてみてください!
良かった点①:「最上級悪役様がヒロインに、転がり落ちる様がよい!」
この作品のヒーロー、レオナルドは主人公の世界でゲームのラスボス役。
裏社会の男たちを題材にしたゲーム内で、あるファミリーの当主として圧倒的な力の差を見せつけ、邪魔なヒロインを舞台から排除しよう暗躍するキャラクターです。
なので、序盤は甘ったるい口説き文句をヒロインに向けながらも、行動の意図が見えず、あー、こいつ悪いことやってんだろうなぁ。と思わせるキャラクターでした。
しかしながら、ヒロインのまっすぐで仁義あふれる行動により、すってんころりんと落ちていく様が見事に書かれており、
おめでとう。君もフランチェスカに振り回される一人の男だ!とサムズアップをしたほどでした。
特に終盤辺りでの、彼の思惑、行動の意図が過去の話から紐解かれていくところは涙なしには読むことはできません。
圧倒的強者であることを理解しており、他人の思いを利用する側だと思っているレオナルドが、弱者だと思っていたフランチェスカを大切な唯一の人と定めて、彼女を守るために行動を始めるところは、何度読んでも心に響きます。
良かった点②:「ヒロインのフランチェスカが一番のイケメン!」
ここまでで、如何に悪役ヒーローの転がり落ちる様を描いた本作がよいかをお話しました。
これだけでも、私としては性癖にぶっ刺さる垂涎の作品ですが、
ヒロイン、フランチェスカがイケメンすぎてやばい!
ということをお伝えします。
フランチェスカの前世は、極道一家の孫娘だったため、友達が一人もできませんでした。今世こそ友達を作り普通の女の子として人生を謳歌したい彼女は、普通の人生を歩むために、ゲームのシナリオから逃げようと画策します。
ここで、フランチェスカかっこいいポイントその①!
シナリオから逃げるけど、逃げることで発生する他人への被害は最小に食い止めようと行動するところです。
フランチェスカは前世、極道一家の孫娘でした。彼女の中にある基本信念として「悪党は一般人に迷惑をかけてはならない。」といった祖父から教わった極道の仁義があります。
もし主人公のフランチェスカが、シナリオから逃げることで、誰かが不幸になったとしたら?
その不幸の責任は逃げた自分にあり、その不幸を未然に防ごうとします。
そしてフランチェスカかっこいいポイントその②!
悪党だって見捨てない男気を持っている!ということです。
彼女は今世がゲーム内の世界で、悪役はレオナルドだと知っていました。しかし、友達になってくれたレオナルドと行動することで、自分の目で見た彼と、ゲーム内の彼が全く違う人に見えます。
彼の行動の裏側に、自分への思いやりと優しさを感じ、ゲームの彼とは違うと判断したフランチェスカ。
「私は、あなたが悪党だろうと絶対に見捨てない」といって、絶対にレオナルドの手を離しませんでした。
極道の仁義と男気溢れるフランチェスカ。誰よりも極道に染まっているのに、まっすぐで無邪気な彼女の行動に、今世の父親、世話役、婚約者が溺愛していくのがたまりません。
正直、メインヒーローは主人公フランチェスカと言っても過言ではないと思います。
カッコいい女性キャラクター好きにもたまらない一作です。
まとめ
『悪党一家の愛娘、転生先も乙女ゲームの極道令嬢でした。~最上級ランクの悪役さま、その溺愛は不要です!~』は、カッコイイヒロインにハイスペックヒーローが転がり落ちる様を読みたい人にお勧めの作品です。
現在、小説は第一巻発売されて5月15日にコミカライズの発売を予定しています(2023/5時点)。
雨川先生の作品はバトルシーンなどの動きがある場面が多く、コミカライズでもバトルシーンを見事に描かれております。
小説家になろうでは、第二部の途中までが連載中で、ヒーローのレオナルドの執着溺愛が青天井。にやにやが止まりません!
ハイスペックヒーローとかっこいいヒロインが織りなす物語は、一巻だけでもとても読みごたえがある本作品。
ぜひ興味を持っていただけたら嬉しいです!