【感想】「悪役の王女に転生したけど、隠しキャラが隠れてない。」重すぎる溺愛ヒーロー好きにオススメの本!
「死ぬ前にオレが殺してあげる」
「お兄ちゃんにだったら、ころされてもいいよ」
虐げられた王女と孤独なアサシンの偏愛・執着ラブストーリー
『悪役の王女に転生したけど、隠しキャラが隠れてない。』作者:早瀬黒絵
小説家になろうで連載していた(現在続編を連載中)、転生悪役令嬢もの一作品。
私は溺愛ヒーローものが大好きでかなり読んでいます。
そういった愛され系主人公のお話は数ありますが、この作品は特に良いです。
私が良かった!と思った点をまとめますので、購入を考えている方はぜひ参考にしてみてください!
良かった点①:「しんどいぐらい溺愛するヤンデレヒーロー」
この作品のヒーローはトップクラスの暗殺者です。
やはり優秀な暗殺者である彼は心の機微に疎く、自分が興味がある物しか心を動かされない特徴があります。
出会いは、クーデターを起こす直前に潜入捜査をしているヒーローと、色狂いの王様の落胤であるヒロインが後宮の片隅で出会うところから始まります。
ヒロインは、王様が側室でもない使用人に手を出したことで生まれた子供で王妃やその子供たちに虐待される彼女はみすぼらしい小屋で寝起きし、食事はごみ箱を漁り、井戸から水を汲み桶に顔を突っ込んで飲むという生活。
そんな生活の中、隠密スキルを使い潜入していたヒーローをヒロインが発見するところから始まります。
今まで気配以外で見破られたことがない隠密スキルを子供に見破られたことで、彼女に一気に興味が出るヒーロー。
ヒロインは、私たちの現代社会で生きていた女の子でゲームだったこの世界をプレイヤーとして遊んでおりました。
ですが、ヒーローはファンディスクのキャラクターであるため、メインの作品しかプレイしたことがない彼女は、そういえばファンディスクでこういったキャラが出るなといった彼の設定とキャラクターデザインぐらいしか知りません。
なるべく攻略対象と接しないように興味が出ないように普通に対応する彼女の無垢な対応に、ヒーローは心を惹かれ、執着心が強く出てきます。
そのやばいぐらい重たすぎる執着が良い!
好きなものは宝箱にしまっておきたいタイプの彼は、5歳のヒロインと出会い、16歳になったら彼女と結婚して家に軟禁して生活する計画を立てます。
そのために、ヒロインを溺愛し自分に執着させるように仕組み、彼女の傍にいるため今までの暗殺生活を一身。
「死ぬ前にオレが殺してあげる」など中々にヤバイセリフが多く、ヤンデレヒーロー好きにはたまらないキャラです。
良かった点②:「ヒロインだってなかなかに執着してる」
ここまででヒーローの執着心がかなりやばいという事を語ってきました。
それだけだったら、他にもありますがこの作品の特筆すべき点としては、
ヒロインだってヒーローに負けないぐらいの執着です!
彼女は、ゲームの悪役令嬢だった自分を知っています。
執着心が身を亡ぼした悪役令嬢だった自分ですが、周囲の環境のおかしさを客観的に分析できとても冷静なキャラクターです。
なるべく攻略対象にはかかわらない様にしようとしますが、過酷な人生の中で、生まれて初めて触れたやさしさ、転生前に受けていたあたたかな温もりを思い出したヒロインは、出会って早々ヒーローを唯一と決め、彼だけに執着します。
互いが互いに依存しあう二人の関係が特に素晴らしく、引き込まれていきます。
良かった点③:「周りもヒロイン大好き!」
ヒーローとヒロインはお互いしか見ていないため、他の攻略対象には親愛・友愛の気持ちしかありません。
そして、ヒロインはゲーム内で起こった理不尽な展開に疑問を持ち、ハードモードすぎない?と冷静に突っ込みを入れています。
転生しているせいか実年齢よりもはるかに大人びた雰囲気のヒロイン。
地に足がついた考え方をし、一生懸命に今生を生きるヒロインに周囲は魅了されていきます。
最初ぎくしゃくしてたキャラ達とも仲良くなり、ゲームの悪役令嬢だった彼女のハードモードな人生とは全く違う穏やかな生活を送っている事にほっと安堵したことを覚えています。
まとめ
『悪役の王女に転生したけど、隠しキャラが隠れてない。』は、ヤンデレ好きには全力でおすすめしたい作品です。
また、冷静に考えればゲームの展開理不尽すぎない?といった現実世界とのギャップを指摘し、うんうんと納得させられる悪役令嬢ものの魅力をたっぷりと含んだストーリー。
現在三巻まで発売されて、6月に第四巻の発売を予定しています(2023/4時点)。
そして小説家になろうでは完結済みの今作品は続きが気になる!といった人も満足していただけるのではないでしょうか?
ぜひ興味を持っていただけたら嬉しいです!